荒利益確保のための値入法

3月 25th, 2010

<strong>●理想は荒利益高=値入高の関係が成り立つこと</strong>
お店や売場にとって、荒利益高の確保は、売上高とともに最大の関心事であり、目標です。値入高と荒利益の違いについては説明しましたが、荒利益とは実際の売買利益高のことでした。
たとえば、仕入単価1,000円の商品を10個仕入れ、値入高を200円とすると、仕入原価10,000円、総借入高2,000円となります。売価は仕入原価に総借入高を加えたものですから、12,000円です。
これをすべて売り切ったとすると、利益は売価から原価を差し引くことで求められますから2,000円となり、荒利益高=借入高の関係が成り立ちます。
しかし、こういったケースはまず珍しいと考えなければなりません。値下げや値引き、商品ロスなどの減価が生じるのが現実で、荒利益は借入高と異なり、借入高よりも小幅になるのが普通だからです。
たとえば今の例で、800円の利益しか出なかったとします。仕入原価は10,000円ですから、減価が生じないで売れた場合と比較すると1,200円、率にして10%のダウンです。
つまり、販売完了時における実際の売上高は10,800円で、販売過程において値引き、商品ロスなどの減価が生じたということになります。最初の借入高で考えていた荒利益が確保できなかったということです。

値入率がわかることで売価・原価も計算できる

3月 21st, 2010

一般に値入率といったときは、販売管理上の容易さなどから売価に対する値入率をいいました。だからといって、売価に対する値入率について知っておけばよいというものではありません。原価を基準とした値入率も実際には使われているからです。
ということは、原価基準で借入れが行われている場合は、売価基準での借入れに直す必要があります。また逆の場合も考える必要があり、どちらの方法も知っていなければならないということです。
それぞれの値入率は次の式で求めることができます。
原価基準値入率=売価基準値入率/(1-売価基準値入率)×100
売価基準値入率=原価基準値入率/(1+原価基準値入率)×100


なお、単に値入率何%必要という場合は、計算してみるとわかりますが、売価を基準にしたものか、原価を基準にしたものかでその数値は大きく変わってきます。計算にあたって
確認が必要なのはそのためです。

売価を求めるのに値入率を使う

3月 17th, 2010

●値入率を使った売価の求め方にも2つある
売場では、原価に対して何%の借入れを行い、いくらに売価を決定するかという作業が日常的に発生しますが、その売価は値入率によって求めることができます。
値入率が売価基準と原価基準の2つの基準で求められるように、売価も売価基準値入率と原価基準値入率による2つの売価の求め方があります。
これも先の「仕入原価が1,000円、売価が1,200円、借入高は200円」の商品を例に計算してみましょう。
売価基準値入率は16.7%、原価基準値入率20%がわかっていますから、公式にあてはめると、それぞれの売価は1,200円となります。
いずれも、原価1,000円に売価基準値入率16.7%(原価基準値入率20%)で借入れを行う場合の売価は、という言い方になります。
売価は、原価率からも求めることができます。原価率は、売価を基準とした原価の割合で次の式で求められます。

<strong>原価率=仕入原価/売価×100</strong>
なお、この原価率ですが、「売価の何掛けの商品」というような使い方をします。これは、売価に対して掛率が何割(何%)の原価か、ということを意味します。これをもとに売価を公式にあてはめて計算すると、ほかの式で求めたのと同じく1,200円となります。

値入率の求め方—値入率は売価と原価の2つを基準とする

3月 10th, 2010

仕入れた商品にいくらかの利益を乗せて売価を決定するのが値入れでしたが、売価に対するこの借入高の割合を「値入率」といいます。
値入率は、売価の中にどれだけの儲けの割合を見込んでいるかを表す比率のことです。

値入率を求めるには、売価を基準とする方法と、原価を基準とする方法の2つがあります。「仕入原価が1,000円、売価が1,200円、借入高が200円」の商品を例に、値入率を計算してみましょう。
売価を基準にすると16.7%、原価を基準にすると20%の値入率となりました。同じ値入高でも、原価を基準とするほうが売価を基準とするよりも率として高くなるように、値入率が異なってきます。つまり、原価で借入れする場合は、少し高めに借入れしないと、結果として目標の利益率が確保できないことになります。
そのため、一般に値入率といったときは販売管理上の容易さなどから売価に対する値入率をいいます。ただし、2つの方法が使われるケースもありますから、両方を理解しておくことが必要になります。

目標利益確保を確保する売上高の計算

3月 9th, 2010

損益分岐点売上高は損益ゼロの売上高です。つまり、損益分岐点売上高より現在の売上高が高いのなら黒字となります。また、売上高が現在より何%減少したら赤字になるということもわかるのが損益分岐点売上高です。
企業経営の最終的な目的は利益を得ることにありますが、目標とする利益を達成するために必要な売上高を損益分岐点から求めることができます。
たとえば売上高200万円、変動費140万円、固定費40万円というケースで、利益を30万円にするための売上高を考えてみましょう。
公式にあてはめて計算すると、目標とする30万円を得るためには233万円の売上げが必要なことがわかります。これ以下の売上高では目標が達成できないということです。
このように、損益分岐点売上高を求める公式は正確な売上高をつかむことができますが、経費を固定費と変動費に区別しなければならないのがネックです。
売場単位で経費の区分を明確にする努力が求められますが、なかなかむずかしいというのであれば、概算をつかむ方法があります。
売上原価だけを変動費とする簡便法で、表の公式で損益分岐点売上高を求めることができます。目標利益を確保する売上高の計算

損益分岐点売上高とは何か

3月 7th, 2010

 損益分岐点とは、売上高がこれ以下になると損失になるというデッドポイントを示すものです。言い換えれば、利益も損失もでない「収支トントン」の状態をいいます。

 この損益分岐点売上高は何のために必要かというと、現在の売上高が損益分岐点売上高に対してどのような位置にある
かを知るためです。

 原価と売上高、利益の関係を調べることをCVP分析と呼んでいますが、この関係を表したものが損益分岐点図表です。損益分岐点売上高は表中の公式によって求めることができます。

 固定費は売上高の増減に関係なくかかる経費のことで、地代、家賃、電気代、人件費などがあります。

 変動費は売上高の増減に比例して変化する経費をいい、商品仕入代、包装費、荷造り代などが該当します。

 変動比率は売上高に占める変動費の割合、限界利益率は売上高に占める変動費以外のもの(限界利益=固定費+利益)
の比率をいいます。

 損益分岐点は収益力を見ることができます。損益分岐点の位置が低いほど限界利益率が高く、収益力の高い商品といえ
ます。そして、収益力の高い商品ほど変動費率が低いのです。

 ということは、売場を利益の出やすい体質にするには、固定費と変動費を低く抑えて、限界利益率を高めればよいということになります。